■消滅の危機
高品質な烏龍茶を生産する台湾。標高1000mを超える山岳地帯の茶園で作られる高山茶は、ほのかな甘みのある洗練された風味と、花や果実を思わせる香気で知られています。中でも梨山(リーサン)エリアの大禹嶺は、標高約2500〜2600mと世界でも最高レベルの高度と品質を誇る茶産地として知られていました。その中でも最大規模かつ最高品質の105K茶園は、国立公園に位置することから2015年秋を最後に茶樹は伐採され、生産量は激減しています。
今回、ご案内するのは2015年に摘まれた105K茶園の最後のプレミアムティー。大禹嶺ならではの突き抜ける山岳の香気と長い余韻が堪能できる至高の逸品。お茶好き垂涎(すいぜん)の希少なお茶です。
■高温で香りを満喫する
別名「香りのお茶」とも呼ばれる烏龍茶の香気を存分に堪能するためには、沸かしたての熱湯を使い、先に茶器を軽く湯通しして温め、茶葉の風味を高温で引き出すこと。小さめの台湾式の急須を使えば4〜5煎以上、ゆるやかに変化していく風味を楽しめます。茶葉をやや多めに使うのがポイントです。上質な味わいをお楽しみください。