夏のニセコは野菜天国
「ニセコの夏は本当に野菜がおいしくって、料理のしがいがあるんですけど、難点がひとつ。それは同時期にいろいろな野菜がおいしくなってしまうので、なにを使おうか、迷ってしまうところなんです」と語る『ルピシア グルマン』の植松シェフ。植松シェフは毎年、夏になると地元ニセコ産の素晴らしい夏野菜を前に、うれしい悲鳴を上げていると言います。
「夏野菜の代表といえばナス、ズッキーニ、それにトマトなどですが、普通の街の料理人であれば、その日に使うベストな状態のトマトなんて1種類なのが普通です。それがニセコでは、ベストの状態のトマトが何種類もある。品種が違えば、味や酸味、果肉の特性も違います。それぞれのトマトのコンディションに合わせて、複数のトマトメニューを考えるなどということもできてしまいます」
今月の特集に際し、植松シェフはこれまで料理してきたニセコの夏野菜の数々をあらためて思い浮かべ、カレーとニセコの夏野菜の新しい可能性を考え直しました。
「暑い夏にしっかりとスパイスの効いたカレーを食べたい。それに負けない夏野菜を組み合わせてみたい。スパイスに負けることなく、しっかりとした野菜の風味を生かす。それがニセコの夏野菜でしか味わうことができない、ニセコの夏カレーです」