太古からの幸運への願い
四つ葉のクローバーに流れ星、テントウムシや青い鳥、だるまに招き猫、メールに打ち込むハートのマーク……。
幸運を呼び込むオブジェやイメージは、お守り、チャーム、服装や装飾物などの形で、私達の生活や文化のいたるところに隠れています。
またこれら幸運のシンボルを表現し共有することは、人類の言語や宗教の誕生にも直結する太古からの習慣なのでしょう。
例えば2万年以上も昔の旧石器時代の遺跡からは、当時の人々が出産の無事や食料の確保、狩りの成功などに対する祈りと願いを表現に込めた、木炭や赤い酸化鉄で描かれた壁画や、石や動物の骨を削った彫刻やアクセサリー類が発掘されています。
『運のいい人の法則』角川文庫(2011)/リチャード・ワイズマン博士 著、矢羽野薫 訳