「紅茶とウイスキーのブレンド技術には深いつながりがあります」
東京・銀座 【JBA BAR SUZUKI】 久野修平さん
創業48年、約1000種類のお酒の品揃えを誇る東京銀座の老舗バーJBA BAR SUZUKI。美味しいお酒との出合いを求めて、連日連夜、多くの人で賑わいます。2015横濱インターナショナルカクテルコンペティションでクラシック部門グランプリ、台北会長 特別賞をダブル受賞。銀座のみならず、日本を代表するトップバーテンダーの1人、久野修平さんに、お茶とお酒について伺いました。
「個人的にはスコットランド・アイラ島で作られる濃厚なピート香(土の香り)を持つウイスキーには、プーアル茶との相性が良いと思います」。お茶とお酒の飲み合わせは、基本的には香りの中に潜んでいる共通点をヒントにブレンドするとうまくいくことが多いですと語る久野さん。「ジョニーウォーカーをはじめとするブレンデットウイスキー(複数の蒸留所のウイスキーを組み合わせ品質を安定させた銘柄)は、もともと紅茶のブレンド技術を応用したものです。オーセンティックバーの文化と紅茶の文化は、どちらも飲み物を通じて、歴史や所作を学び、伝承し、発展していくという共通点があるのではないでしょうか?」。
お茶の持つ酸味、甘み、渋み、また旬などの季節感は、今日のカクテルの素材としてとても魅力的という久野さん。「お茶にはカシス、ピーチ、ライチなどのフルーツ系リキュールの組み合わせがおすすめです。お好みでレモンなどの柑橘を搾りいれると風味が際立ちますよ」。
ルピシア グランマルシェ会場でもスタッフとしてご協力いただいた久野さんが働くJBA BAR SUZUKIは、全国カクテルコンペティションにて最優秀バーテンダーを受賞した本間勲さんなど、歴代のカクテルコンテストの優勝者を輩出する通好みの名門です。久野さんからのお茶好きの方へ「お茶のカフェインは二日酔い時の緩和にも効果があるので、ぜひ組み合わせてお召し上がりください」とのメッセージでした。