特集:お茶とお酒

大人の心を優しくときほぐす美味しいお茶とお酒の組み合わせ。心地よい時間を楽しみましょう。

会話と時間を彩る飲み物

師走はクリスマスに忘年会、旧友との集まりなど、なにかと出会いや再会、お酒の席が多い時期です。

そこで注目したいのが、お茶とお酒の組み合わせ。時に裏方、時には主役となって、食事やデザート、楽しい会話を引き立てるこの2つの飲み物。相反するように見えて、実はとっても仲良しです。

ちょっと気取って味わう喜び

大切な人達と過ごす、おもてなしの時間。

缶入りアルコール飲料やペットボトルのお茶で作ったウーロンハイの乾杯もお手軽ですが、一手間かけて、食卓をドレスアップしてみてはいかがでしょうか?

ここで参考にしたいのが、正統派(オーセンティック)バーの雰囲気。

一見、敷居が高そうですが、慣れてしまえば、これほど居心地のよい空間はありません。

糊(のり)の効いたワイシャツにボウタイできめたバーテンダーが、並んだウイスキーの瓶の中から選り抜きの一杯を、削りたての美しい氷で供してくれる。ゲストの希望があれば、ボトルの産地や蒸留所などの物語が始まるのは、ダージリンなど産地や農園を特定したお茶の楽しみ方と同様です。

また心躍るのが、色とりどりのカクテルたち。

完成したグラスの姿の美しさのみならず、シェイカーを振り、ステアし、フルーツで飾り付けるなど、演出的な要素も多い飲み物。一般的に知られているのは100〜200種類程度ですが、一説に2万以上のレシピがあり、日々、種類は増え続けています。

この多彩な風味と、進化し続ける様子は、現代のフレーバードティーの楽しみともよく似ています。

お茶で広がる熱いスピリッツ

ここでお伝えしたいことは、お茶とお酒の組み合わせには、お互いに風味を引き立て合う、とても深い魅力があることです。

例えば、アルコール度数の高いストレートの蒸留酒(スピリッツ)に、ホットティーを添えてみてください。

アルコールに麻痺(まひ)した舌をお茶で整え、その風味の余韻が消えない間に、またお酒をいただく。複雑にからみあう2つの香気が喉奥から鼻腔まで重なる、ほのかに官能的な刺激を味わえます。

ウイスキーやブランデーなどの熟成した蒸留酒と、ダージリン セカンドフラッシュやオータムナル、また正山小種(ラプサンスーチョン)などの紅茶や、ほんのり焙煎が効いた凍頂烏龍茶などとの組み合わせは絶妙です。

リンゴを原材料にしたカルヴァドスとほのかに土の匂いが余韻に残るアッサム紅茶や、芋焼酎とジャスミンティーなど、ユニークな組み合わせも無限に楽しめます。

また蒸留酒の種類や飲み方を問わず、水出しや氷出しのアイスティーをチェイサーの水代わりに使うと、お酒の風味がグッと引き立ちます。

»水出し・氷出しのアイスティーの作り方はこちら

よりそうだけで健康に、幸福に

古来、お茶とお酒の相性が体に良いことは知られていました。日本最初のお茶の本「喫茶養生記(きっさようじょうき)」にも、お茶がお酒の毒性を和らげる作用が記されています。

お茶に含まれるカフェインやタンニンは、アルコールの分解時に生じる有害物質アセトアルデヒドと結合し体外への放出を手助けします。

また適量のお茶は、麻痺した脳を活性化させ、胃の粘膜を保護し利尿を促し、適度に酔いを和らげてくれます。

お茶とお酒は、大人のくつろぎ時間を優しく演出する相棒なのです。

ぜひ年末年始のお酒の時間は、お茶を一緒にいただく、新習慣をお試しください。驚くほど美味しくいただけるため、くれぐれも飲み過ぎにはご注意くださいね。

〜ルピシアのお茶BAR特製〜 カクテルを楽しむ

ルピシアのイベントでも大人気のお茶とお酒を組み合わせた美味しいパーティードリンク。ご自宅でも簡単に作れます。ぜひお楽しみください。

カクテルとは2つ以上の飲み物を調合して味わう楽しみ方のこと。一般的にお酒が入ったグラスを指しますが、お茶や果汁など、お酒以外の飲み物の組み合わせも広義のカクテルです。

ベースとなるお酒は純度の高い蒸留酒がおすすめ。アルコール度数40度前後のラム、ウオッカ、ウイスキー、ブランデーなどをお好みのアイスティーに加えれば、立派なティーカクテルの完成。更にリキュールやジュース、炭酸水があれば、味わいは広がります。

渋みや苦みが強調されやすいお茶のカクテルは、砂糖などの甘みやクリームなどを加えて作るのがコツ。ライムやレモンなどをスライスして添えれば、見た目も美しく仕上がります。

お茶とお酒のアレンジレシピ
「お茶とお酒」のお話