花のような香りを引き出した煎茶。
香りを引き出す製法により、花のような香りを引き出した煎茶です。
摘んだ生葉を萎れさせることで微かに発酵を促し、香りを引き出す製法を萎凋(いちょう)といいます。
日本茶の萎凋香は欠点とされていて、これまではなかなか評価されてこなかったそうですが、近年はあえて萎凋をした緑茶がコンテストなどでも多く見られるようになり、広く認知されるようになりました。
新しい日本茶のスタイルとして確立され始めようとしています。
香りをより感じやすくするために、高めの温度でさっといれるのがおすすめです。
【品種】さやまかおり
埼玉県で育成され、特に香気に優れることに由来して「さやまかおり」と名付けられました。
味わいはうまみが少なくフラットであり、萎凋茶と相性が良いといわれています。
【産地情報】
国内の大規模な産地としては北限の狭山。比較的寒冷な土地は、肉厚でコクのある味わいのお茶を生み出します。
「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」と謡われるほど、「狭山火入れ」で仕上げられた独特の香ばしい味わいは高い人気を誇ります。
狭山茶は、比較的冷涼な台地や丘陵地域で栽培されるため、冬を越した茶葉は養分をじっくりと蓄え、葉肉が厚くコクが出やすいのが特徴です。
葉肉が厚くなるため、自然と狭山茶は蒸しが強くなりますが、長年の経験で培われた焙煎技術により、甘みを残しながら雑味を取り除きます。
埼玉県茶業研究所などで埼玉県独自に育成している品種が多く、品種茶の取り扱いが多くユニークな品種も開発されています。
【仕上げ】深蒸し